マスタードチキン

1)マスタードチキン・その一
 

ここでイタリアからフランスへ移ります。
私は、いちいち毎食準備をするのが面倒くさい奥様方の味方です。
チキンの胸でも足でもいいですから、まとめて買ってください。
皮の方からとがったものでプツプツ穴を開けておきます。
それからコショーを両面になすりつけます(塩はまだですよ)。
それを一つずつラップにくるんで冷凍庫に入れておき、食べるときに出します。
僕は今晩食べるなと思ったら、
それを一つ台所のテーブルの上にコロがして仕事に行きます。
帰ってきたら溶けてちょうどよくなってます。後は簡単です。
塩を回りにまんべんなくまぶして、
その上に肉が見えなくなるまでビッチリとマスタードをぬります。
それを耐熱プレートに入れオーブンに入れて、
15分〜20分くらいでできあがりです。
これはほとんどマスタードが命です。
後は何も関係ありません。
チキンの味がしたらもうけものです。
以前、同棲していたおかまのフランス人に教えてもらいました。
といっても、その人とできていたわけではありません。
 

 2)マスタードチキン・その二
 

これはストレートのフランス人に教えてもらったものです。
自分の手のこぶしよりやや小さいくらいの骨付きチキンをいっぱい買ってきます。
これを深くて大きくて厚い鍋(圧力鍋みたいなのがいい)
にサラダオイルをひいて投げ込みます。
塩とコショーを適当にふりかけ、好きならにんにくを入れて、
焦げ目が少し付くくらいまでかきまぜながら炒めます。
それが完了したら、おもむろにマスタード一瓶をまるごと全部入れます。
またかき混ぜて蓋をしてマスタード蒸し焼き状態にします。
たぶん15分〜20分で出来上がりでしょう。
これもマスタードが重要です。
いろいろあるから迷うでしょうが、すっぱいだけのアメリカ製より、
辛い目のフランス産を探して下さい。
MONKというブランドがおいしかったと思います。
つぶつぶがはいってるかどうかはどうでもいいです。

 

この二種類のマスタードチキンは味が全然違うので不思議です。
その一はすごくあっさりしていてオカマ向きです、
いや、いろんな人向きです。
その二はかなりこってりした仕上がりになり、
素敵な夜の前哨戦に向いています。
 
 
 
 ●おまけ