ろばとロバ
1999.01.17 <ハナチン>
ここは西洋でも東洋でもない。中洋とでも言ったらいいだろうか。
そこに一頭のろばを連れて放浪する一人の男がいた。
長年ろばと生活を共にしたせいか顔がろばに似て来ており、今ではみんなからロバ、と呼ばれていた。
ある時、砂漠をろばと歩いていた時、轟音と共に宇宙船が目の前に現れた。
中から現れたのはスピルバーグもびっくりのおどろしい形の生き物だった。
「なんや、なんや、どないなってんねん」
その時、ろばは些かもあわてずに「ぶひいひひひーん」といなないた。
「こら、お前黙っとかんかい。コロされてまうぞ」
それでもろばは、またもや、「ぶひいひひひーん」といなないた。
するとどうだ。その奇怪な宇宙人も「ぶひいひひひーん」と発したではないか。
「なんじゃ、なんじゃ、どないなってんねん」
宇宙人は自動翻訳機を身に付けていて、ロバではなくろばと会話していたのだ。
「ぶひぶひぶひん」(その動物はお前が飼ってるんか?)
「ぶひん」(そうや)
「ぶっひぶひひん、ぶひひんぶ」(さっきからなんか鳴いとるやんけ。ちょっとは静かにならんのか)
「ぶうぶうぶひ、ぶひひんぶぶ、」(そういう動物やねん、そない気にすんなや)
「ぶんぶぶうぶうぶん、ぶんぶぶーぶひっ」(なんでそんな醜い動物飼うてんねん、なんかメリットあんのか)
「ぶぶぶぶ、ぶひひんぶひひひひひんぶ」(それがなぁ、結構便利やねんメシ持って来い、言うたら持ってきよるしな)
「ぶひ、ぶんひひひんぶ、ひひひんぶっひ」(ほな、なんでお前が背中に荷物背負ってるんや。その動物に持たせたらええがな)
「ひひひんぶ、ぶっひっひっひん」(それがなぁ、ひ弱な動物やねん。しゃーないからこうして俺が背負ったてんねん)
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誰かこの続き書いてみる気無いか?